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『美味しいトマトの見分け方』

トマトはへたの反対側から白いスジが放射状にのびているもの

新鮮なトマト3個

トマトは甘味が強いものと酸味が強いもので、育てられ方が異なります。甘味が強いものは酸味が強いものに比べて水を与えすぎないようにして育てられます。通年出回っていますが、高温多湿に弱いため、春から初夏にかけてがいちばんおいしく食べられます。

新鮮でおいしいトマトの特徴

①へたの反対側の頂上から白いスジが放射状にのびているもの
実が詰まっていておいしいといわれています。

②形がきれいな丸いもの

きれいな丸みを帯びており、ひび割れがないものがおいしい。

③へたが緑色でピンとしているもの
へたがきれいな緑色で、生き生きとしているものが新鮮です(写真左)。
しおれたり黒ずんでいるものは鮮度が落ちています(写真右)。

保存する際は、乾燥を防ぐために袋やラップなどに包んで冷蔵庫に入れましょう。

 

品質の良いトマトとそうでない物との比較

トマトは、世界の味方

新鮮なトマトの断面

突然ですが、世界で一番食べられている野菜は何だと思われますか?

日本人の感覚としてはキャベツや玉ねぎなどが頭に浮かぶと思いますが、今回のタイトルにあるようにトマトなんです。ちなみに、日本に限ると大根が一番食べられているとのこと。

ナポリタン

ご存知のようにトマトは生で食べられるほか、缶詰、ジュース、ソース、ケチャップなどに加工され、世界各国で幅広い料理に使われており、消費量が圧倒的に多いそうです。日本でもサラダはもちろん、煮込み料理や炒め物、近頃ではお鍋やおでんのネタとしても人気ですからね。

余談ですがトマトケチャップを絡めたスパゲティー・ナポリタンは、70年ほど前に横浜にある「ホテルニューグランド」発祥の料理だといわれています。

色んな種類のカラフルトマト

そんな日本人にも馴染みのあるトマトですが、もともとは観賞用として南米からヨーロッパへ伝わり、後に食用として品種改良が繰り返し行われました。いまや世界には約8,000を超える品種があり、日本でも120以上の品種が登録されているのです!

 

最近ではスーパーマーケットの野菜売り場に行くと、いわゆる一般的な「トマト」のほか、「オーガニックトマト」、「プチトマト」、「フルーツトマト」、栄養素を多く含んだ「高機能トマト」、さらに産地や品種など、様々なトマトが幾つも並んでいます。

これでは子どもたちに「ちょっと、スーパーでトマト買ってきて!」と頼んでも、どのトマトを買えば良いのかすこし困惑していまいますね。

ある企業が毎年実施している野菜の好き・嫌い調査で、トマトは子ども・大人の両部門において長年にわたり好きな野菜ランキングのトップでありながら、嫌いな野菜のランキングの上位にも顔をだすという、不思議な野菜です。

 

ご家庭で食べるトマトの品種や料理の仕方のよっても、好き嫌いが分かれてしまうのでしょう。それだけトマトは奥の深い野菜なのかもしれませんね。

編集協力/DECO
 

有限会社エムズフード代表/佐藤藤正光さん

佐藤藤正光(まさみ)さん

有限会社エムズフード代表。横浜市中央卸売市場・南部市場で野菜の卸しに携わる。全国のスーパーや八百屋、コンビニ、レストラン、大学、病院などに新鮮でおいしい野菜を届けている。

 

https://www.ms-food.jp/