藤沢市の北部で菊芋を無農薬無肥料で栽培している「八◯八自然農園」のオーナーが運営しているカフェ&直売所「駅前直売所八◯八」さんに 行ってきました!
同伴者は、お野菜大好きで、現在はベランダ菜園でナス・トマト・ゴーヤを育てている きたおか まお さん。きたおかさんは本業はナレーターですが、 ガーデニングアドバイザーの資格も持っているので野菜のこともかなり詳しいため頼もしい〜。
オーナーの中越さんはちょっとした有名人で、脱サラ農家として藤沢野菜の普及活動や就農相談、タレントのつるの剛士さんの農業指導など 幅広く農業を広める活動をしています。
おいしいお野菜をたっぷり!
八◯八さんのカフェで提供される野菜はとにかく美味しいんです!「無農薬・無化学肥料」で育てた藤沢産の野菜をたっぷり使っているので、ホンモノの野菜の美味しさがぎっしりと詰まっている感じ。
ヘルシーなメニューが多く、ベジタリアンの方や健康に気を使っているお客様でいつも満席ですが、 お肉やお魚を使ったお料理やお酒もありますよ。
菊芋のコトあれこれ聞いてみた!
八◯八さんで菊芋を専任でご担当している植竹さんに菊芋のコトをあれこれ聞いてみました。 そもそも「菊芋ってなぁに?」な人がまだまだ多いと思うので、簡単に菊芋について説明していただきました。
菊芋は名前はイモですが、実はイモ類ではなく、キク科の野菜だそうです。確かに見た目もイモではなく、まるでショウガのよう。
イモじゃないので、糖質をほとんど含んでおらず、低カロリーで美容や健康のためにはもってこいの野菜だとか。おまけにヤーコンやアピオスと並び、「世界の三大健康野菜」と呼ばれるほど素晴らしい栄養素をたっぷり含んでいるらしい。
主成分である「イヌリン」という食物繊維の働きは『天然のインシュリン』といわれているほどだそう。スゴイ野菜だ〜!
そういえば、ここ何年かいろいろなメディアでイヌリンが中性脂肪を減らし、ダイエットに効果的 という特集をしていたのを思い出しました!
そんなにスーパー素晴らしい栄養素がたっぷりの菊芋が日本で最初に注目を浴びたのは、第二次世界大戦直後の食糧難の時期だそうです。 生命力もあって植えておくとたくさん穫れるため、国民の飢えをしのぐ貴重な食べ物だったらしい。しかし、当時は体にいい野菜だという認識はな
く、あくまでもお腹を満たすためのものだったため、食生活が豊かになるにつれだんだん人気がなくなってしまったと!勿体な〜〜い。
そんな菊芋、どうやって食べるのが美味しいのでしょう。
植竹さん: 「ごぼうの仲間なのできんぴらも美味しいけれど、私は素揚げがお気に入り。 加熱すると甘くなってトロトロな感じになりますよ」
きたおかさん: 「うわぁ、美味しいそう!さっそくやってみよう!ところで菊芋って地上に伸びた茎や葉っぱは食べられないの?」
植竹さん: 「いろいろ試してみたんですけど、硬くて苦いしトゲトゲしているのでなかなか難しいんです。新芽をてんぷらにするぐらいかな。お茶 にすることもできるのだけど苦すぎるんですよ〜」
きたおかさん: 「そういえば菊芋の花ってどんなのが咲くんですか?」
植竹さん: 「菊に似た黄色い花を咲かせます。それが名前の由来にもなっているんですよ。」
へぇ、だから「菊芋」という名前なんですね。どんな花なのか調べてみるとほんと、野菊みたいでとっても可愛らしい花❤
菊芋の加工品
八◯八さんでは、手軽に菊芋のパワーを摂取できるよう、オリジナルの加工品「キクイモのチカラ」シリーズを製造販売しています。
自然の味を楽しんでいただけるよう、何も加えず自然のまま乾燥させ、防腐剤や着色料・甘味料などの添加物は一切使用していないので小さなお子さんのおやつ代わりにもオススメです。
「菊芋チップス」「菊芋パウダー」「菊芋焙煎茶」「菊芋きな粉」「菊芋青汁」があります。
菊芋栽培を始めた理由
そもそも八◯八さんは、なんで菊芋事業を始めたのでしょう。珍しい野菜なので、気になります。オーナー中越さんの思いを植竹さんに代弁してもらいました。
「藤沢の北部は畑が多いのですが、農家の跡継ぎが減って休耕地が数多く存在しているのを見て、なんとかしたいと思いました。 コストのかかる農薬や化学肥料に頼らず、新規就農者にも育てやすい菊芋を休耕地で栽培し、安定した収入を得られるよう、 藤沢の名産品として普及させようと考えました。」
おお、休耕地が農地として再生するだけでなく、新規就農者が農家として成り立つようにサポートしているんですね! ちなみに、八◯八さんのこの菊芋事業は、2017年に農林水産省/経済産業省から農商工連携事業計画の認定を受けたそうです。
植竹さん: 「藤沢のお土産ってピンとくるものが無いんですよね。鎌倉土産はいろいろ思い浮かぶと思うんですけど、藤沢ってすぐに思いつくもの 何かありますか?」
きたおかさんも筆者も藤沢市民歴は長いのだが、そう言われてみればすぐにコレ!というものが出てこない。 なるほど、だからこそ「菊芋を藤沢の名産品に!」なんですね。 これからも藤沢名産品として菊芋パワーをどんどん広めていってほしいと思います。