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やさいの育て方

自宅で出来る“おいしい野菜”の育て方

畑で野菜を育てるのはハードルが高いですが、 キッチンやベランダなら気軽にチャレンジできます。
そこでガーデニングクリエイターのたなかやすこさんに、 キッチンやベランダで野菜を育てるコツを教えてもらいました。
自分で育てた、とれたて野菜は格別においしい! ぜひこの喜びを味わってみてください。

ミニトマトをコンパニオンプランツと育てよう

ミニトマトをコンパニオンプランツと育てよう

「コンパニオンプランツ」とは、一緒に栽培することによって、病害虫を予防したり、互いの成長を促すことができる野菜の組み合わせのことです。

野菜の成長にとくに必要な5大栄養素に「チッ素」「リン酸」「カリウム」「カルシウム」「マグネシウム」があります。トマトは実をつけるために「リン酸」と「カルシウム」を多く使いますが、「チッ素」が土の中で余りがちになり、アブラムシが好む環境になってしまうのです。そこで、葉を茂らせるために「チッ素」を必要とするバジルと一緒に育てると、土の中の養分がバランスよく消費され、病害虫の被害が少なくなってきます。また、トマトの葉の青臭い香りをモンシロチョウやアオムシが嫌うので、バジルの食害も遠ざけることができます。

コンパニオンプランツの中でもトマトとバジルは定番。そこで今回は、トマトの中でもいちばん育てやすいミニトマトとバジル、さらにバジルと同様に「チッ素」を必要とするシソを一緒に育てる方法をご紹介します。

根を崩さないようにしながら苗を植える

ミニトマトの苗は園芸専門店などで購入できます。苗は実がつきはじめているものがよいと思われがちですが、一番花(ひとつの株の中で一番最初に咲いた花)が咲いたものを選んでください。2~3個咲いていても大丈夫です。つぼみだったら、日あたりのよい場所に置いておき、一番花が咲いたら植えつけましょう。(写真の一番奥がミニトマトの苗。真ん中はシソ、手前はバジルの苗)。

一番奥がミニトマトの苗。真ん中はシソ、手前はバジルの苗

鉢は水抜き用の穴があいているもので、深さ30cm、幅30cm以上のものを使います。

まず、鉢底に鉢底石(軽石)を敷きます。鉢底石はネットに入れると、使いまわしがしやすくて便利です。土は「有機培養土」かトマト用の培養土を使い、鉢の8分目くらいまで入れます。

鉢底石を敷き、土を鉢の8分目くらいまで入れます

次に、中央の土を少し掘り、ポットから苗を取り出します。根の下の中心からそっと指先を入れて、根を外側に向かって広げるように、軽くほぐしながら植えつけます。このとき力を入れすぎると根が崩れてしまうので気をつけましょう。

根の下のほうから指先を入れて、根を外側に向かって広げるように、軽くほぐしながら植えつけます

トマトの苗から5cmくらい離したところにバジルとシソの苗も植えつけます。バジルは株元が混み合っていたら、風通しが悪くなり、茎がひょろひょろしてしまうため、植えつける前に茎をいくつかハサミでカットします。3本くらい残すとよいでしょう。

仮支柱を1本立てる

次に、トマトの茎がフラフラと揺れてしまうと根が張りにくくなってしまうため、仮支柱を1本立てます。支柱は園芸専門店などで購入できます。素材は竹でもプラスチックでもOK。高さ50cmくらいのものを使います。

トマトの苗から3cmくらい離したところに支柱を立てます。近すぎると根が切れてしまうので気をつけましょう。支柱を立てたら、麻紐などで苗と支柱を結びます。茎が成長して太くなることを想定して、紐をゆるめの八の字にして、結びつけます。はじめは1か所で大丈夫ですが、茎が伸びてきたら、また結びつけましょう。誘引テープや園芸用のクリップを使ってもOKです。

紐をゆるめの八の字にして、結びつけます

仮支柱を立てたら、鉢底から水が流れるくらい水をたっぷりかけて、日あたりのよい場所に置きます。1日1回、なるべく午前中に水をあげましょう。

鉢底から水が流れるくらい水をたっぷりかけて、日あたりのよい場所に置きます
脇芽を摘む

育てていると、茎と葉の付け根から脇芽が生えてきます。1本の太い茎に育てるために、この脇芽を指でつまんで摘み取ってください。これがとても重要な作業です。脇芽を摘まずに放置していると、養分が分散して細い茎だらけになってしまい、実がつきにくくなってしまいます。最低でも1週間に1回はチェックして、脇芽を摘みましょう。

脇芽を摘む
本支柱を4本立てる

写真は植えつけてから約2か月後の6月下旬の様子です。
苗の植えつけから1か月後を目安に、高さ150cm程度の本支柱に取り換えます。本支柱は1本ではなく、鉢の四隅に4本立てます。オベリスク(塔型の支柱)やあんどん支柱を使ってもよいでしょう。

植えつけてから約2か月後の6月下旬の様子

茎がどんどん成長していくので、茎がしなやかなうちに4本の支柱に巻きつけるようにして、茎と支柱を結びつけます。

実がつきだしてからの水やりは、2日に1回くらいのペースで。ただし、風が強い日は土が乾きやすいため、その日は水をあげるようにしてください。

バジルやシソは葉が大きく育ったものからどんどん収穫しましょう。高さが30cmくらいまで育ったら、摘心(茎の先端にある芽を摘み取る)します。トマトと逆で、脇芽を成長させて、葉数を増やすためです。

実が赤くなったら収穫する

写真は植えつけてから約2か月半後の7月中旬の様子です。この頃になると実が赤く色づいてくるので、収穫できるようになります。実を収穫しはじめたら、茎は直径1.5cmくらいに太くなるので、その後に出てくる脇芽は摘まなくて大丈夫です。

植えつけてから約2か月半後の7月中旬の様子

土を入れてから2か月くらいは肥料が不要ですが、本支柱を立てて実がつきはじめたら、適量に薄めた液体肥料を週に一度ほど与えてください。置き肥(ごえ)(水をあげると溶ける肥料)でもOKです。

トマトは熱帯夜が続くと、実をつけるのを止めてしまいます。でも、生命力が高いミニトマトは、夜の気温が下がる9月末頃から再び花が咲き出し、11月頃に実をつけるまで長く楽しめます。

バジルとシソは花芽がつくと葉が硬くなってしまうので、まめに収穫しましょう。10月末頃に収穫が終了したら、空いたスペースにレタスやカーリーケールなど秋野菜の苗を植えつけるのもおすすめです。

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野菜を育てていると、かけがえのない一瞬に出会えることがあります。写真は、先端がつんととがり、ヘタがピンと立つ「トマトベリー」という品種を育てていたときのある日の様子。色と形のグラデーションが、まるで宝石のような美しさ! こんな瞬間に出会えるのも、身近な場所で眺めながら育てているからこそ。栽培の大きな楽しみのひとつです。

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撮影/田中淳
編集協力/DECO

近影

たなかやすこさん

ガーデニングクリエイター&イラストレーター。コンテナをメインとした家庭菜園歴25年の経験を活かし、市民講座やワークショップを開催している。
著書に『とれたてがおいしい! おうち菜園』(扶桑社)、『LEE CREATIVE LIFE とれたての幸せ。はじめてのベランダ菜園』(集英社)、『シンプル&エコに育てるおいしいベランダ菜園』(家の光協会)、『ベランダ寄せ植え菜園』(誠文堂新光社)など多数。

http://www.greengloves.jp/

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